スレート [すれーと]
スレートは天然スレート、化粧スレート(石綿スレート含む)に分類される。
天然スレートは粘板岩(珪酸質粘板岩)を薄く加工したものだ。
国内では明治10年代から昭和40年代頃まで施工されているようです。
現在、天然スレートは海外製が大多数を占めており、また、その需要は限られている。
天然スレート葺きの屋根は自然の風合いが美しく、高級感があるのが特徴だ。
希少性が高く、高価で、施工にも高い技術が必要な為、施工費用も高くなる。
しかし、その建物には実に趣があり、現在でも一部で施工されている。
化粧スレートは繊維材料をセメントで圧縮成型したものだ。
石綿スレートは明治37年から輸入され、日本では大正3年から製造が開始されている。
天然スレートよりも安価で施工性が良かった為、石綿スレートや着色亜鉛鉄板等が普及し始める。
また平成16年の労働安全衛生法施行令の改正により石綿(アスベスト)を1%以上含有する建設材、資材の製造・販売が禁止された。
現在では無石綿(ノンアスベスト)スレートが使用されており、新築やリフォームにも幅広い需要がある。
また波型の物や瓦調のものなど様々なデザインのものが販売されている。
ケイミュー株式会社
スレートの施工方法とメンテナンス
天然スレートは杮葺きと同様に平板を羽重ねにするため、雨仕舞上から3枚重ね以上にする必要があった。
バブル期以降、天然スレート葺きの需要急増による職人不足を理由とするフックでひっかけていくフック工法が取り入れられた。
割れや欠損等した場合は部分的に差し替えて補修する。
化粧スレートは塗装でメンテナンスを行う場合が大抵だ。
新築時から10年弱、さらに10年で塗装を行う。
スレート表面の塗膜が劣化し、屋根材から苔が生え始める為だ。
また、染みた雨水や結露が凍結し屋根材表面が割れる事もよくある。
こういった場合は重ね葺きや葺き替えのメンテナンスが行われる。