アスファルトシングル
元はシート状のルーフィングを切断し、天然スレートやウッドシングルのように葺くことを考えたものだった。
砂付ルーフィングを小割にしたアスファルトシングルは、1860年代末のアメリカでウッドシングルや天然スレート葺きの意匠を意識して考案されたと言われている。
アスファルトシングル(以下シングル)の最大のメリットは自由度の高さだ。
加工がし易く、複雑な形状の円形・多角形屋根にも施工ができるため、住宅だけでなく、マンションや施設等にも使用される事が多い。
軒先から棟に向かって本体を釘止めして葺いていくが、要所にシングルセメントを塗布し接着して施工する。
また、シングル本体裏側に自着層があり、太陽熱で溶け出し接着するシングルもある。
真夏はシングル本体が柔らかくなりすぎ、真冬にはシングル本体に亀裂が入りやすい為取扱いに注意が必要だ。
アスファルトシングルのメンテナンス
基本的なメンテナンスは必要としないが、清掃等が必要になる。
接着不良部分へのシングルセメント(専用接着剤)充填や板金箇所の交換等でメンテナンスを行う。
また、劣化が著しい場合は塗装や重ね葺き、葺き替えの工事を行う。
塗装をする場合は溶剤系塗料は使用せず、水性塗料を使用すると良いだろう。
溶剤系塗料を使うと、アスファルトシングルの成分が溶出してしまう恐れがある。