桟瓦 [さんがわら]
桟瓦は本瓦葺きの平瓦(牝瓦(めがわら))と丸瓦(牡瓦(おがわら))を一つにまとめ簡略化したものです。
発明者は近江大津の人で延宝2年(1674)の創案と伝えられています。
桟瓦は、軽いだけでなく製造や施工のコストも抑えることができ、一般家屋への瓦屋根の普及に大きな力となりました。
しかし当時はまだ土葺きという工法がとられており、屋根面に土を敷き、その上から瓦を置いて施工しました。
明治の始め頃に考案された引っ掛け桟瓦は、瓦の裏側に突起を設けて、瓦がずり落ちない様に工夫された瓦です。
この頃から引っ掛け桟工法と呼ばれる土を敷かない(部分的には敷く)施工法が広まっていきました。
これで瓦の屋根が更に軽くなりました。
そして、現代の日本建築でも、最も多く用いられているのが引っ掛け桟瓦です。