瓦棒 [かわらぼう]
瓦棒とは、金属系屋根材で施工される屋根・縦葺きの一つだ。
瓦棒で葺かれた屋根を瓦棒葺き、その屋根を指して瓦棒屋根と呼ぶ。
棟から軒先まで一枚の金属板を使用する為、緩勾配の屋根に施工でき、雨仕舞も良い。
また、加工性に優れ、あらゆる形の屋根に対応する事ができるのも特徴と言えるだろう。
且つ、予算も抑える事ができる。
心木を入れる瓦棒、心木を必要としない三晃式瓦棒や丸馳(まるはぜ)瓦棒等がある。
特殊なものになると湾曲瓦棒というアーチ状の屋根に施工できるものや、フットロック瓦棒と呼ばれるものも登場している。
しかし、どの瓦棒をとっても屋根面に沿って施工される為、屋根材が受けた熱や音を室内にダイレクトに伝えてしまう。
断熱や防音(雨音等)の対策をとると良いだろう。
また、よく結露を起こすので防水紙のランクをいいものにすると尚良い。
瓦棒のメンテナンス
瓦棒葺き屋根は経年劣化で退色が起きてくる。
これに対しては塗装をすれば良いだろう。
しかし、フッ素加工してあるものには注意が必要だ。
腐食や雨漏りがあった場合は部分的な補修や交換ができる。
部分的に切断して繋ぎ合わせる方法や、上からその一枚を重ねる方法、また一枚のみを交換する等、幾つか方法があるので最善の提案を選ぼう。
また、重ね葺きにも対応できる屋根材なので場合によっては重ね葺きを選んでもよい。
大抵の瓦棒は、軒先の木材の腐食や心木の腐食による劣化が雨漏りを起こすケースが多い。
こうなった場合は下地からやり直す葺き替えを選択する方が良いだろう。