葺き直し [ふきなおし]
葺き直しとは、瓦屋根のメンテナンスとしての屋根リフォーム工事の事を指す。
屋根に取り付けられている瓦を丁寧に撤去し、下地の補強や補修を行い、瓦を元に戻す。
下地の補強では、場合によっては野地板の張り増しを行い、防水紙の敷き直し、桟木の打ち替えを行う。
また、全数釘打ちやビス固定で瓦を戻していく。
すまいるーふでは釘打ちを標準仕様にしている。
ビス固定すると瓦のずれなどが起きにくく強固であるが、割れた時の瓦の差し替えが困難になる為だ。
一時的に撤去した瓦の水切り箇所をブラシ等で掃除し、一枚ずつ瓦を叩き、割れ検査を行う。
掃除する理由は瓦の重なり目に溜まった埃や土が雨水を吸い上げてしまう為だ。
割れ検査は瓦を叩いた時の音を聞き、割れてしまいそうな音を出す瓦は新しいものと交換する。
葺き直し工事の最大のメリットは、葺き替え工事と同等の防水性能を得る事が出来、且つ材料費が殆どかからない事だ。
見た目や重量は変わらないが住環境も変わらないのが特徴と言えるだろう。
この葺き直し工事は屋根屋の中でも瓦を扱える職人にしかできない工事になるので注意したい。
昨今では金属系屋根材のみを扱う屋根屋が多くあり、葺き直しの提案自体が出る事が少ないと思う。
瓦の屋根のお宅には選択肢の一つとして、葺き直しがある事を覚えておくと良いだろう。